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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2017.11.18
2019.05.01

健康管理に生活改善、医療機関との連携などが期待される高齢者向けスマートホーム

これからのスマートホームに期待されることの一つに「高齢者向けスマートホームサービスの拡大・充実」があります。日本が抱える社会問題と併せて、実際に進んでいる高齢者向けスマートホームの例をご紹介します。

記事ライター:iedge編集部

超高齢化社会、労働人口の低下が招く危機

そう遠くない将来、日本は黙っていても否応なしに超高齢化社会が訪れ、人口減少に伴う生産人口の減少、そして社会保障の増大という壁に直面します。

心身ともに健康で元気に動ける高齢者は、ある程度独立して生活することは可能ですし、またそれを望む高齢者世帯も増えていると言われていますが、そうは言っても医療のお世話になったり、生活サポートが必要になったりする時はやってきます。

親元を離れて暮らしている子世帯もまた、高齢になった両親が元気に暮らしているか、困ったことは起きていないかなど気が気でないものです。

高齢者の夫婦が死別・離別によって老後を一人暮らしで迎えるケースも増えていて、まだ超高齢化社会に突入したての今でさえ、すでに高齢者の孤独死が大きな社会問題となっています。

高齢者が増える一方で、人口の減少によって医療従事者や介護従事者もやがて減少し、生産人口の減少によって十分な社会保障が提供できなくなる、そんな危機がほぼ確実に訪れると言われています。

そんな超高齢化社会時代の救世主となり得るのではないかと大きな期待が寄せられているのが、近年何かと話題の「スマートホーム」です。

IoT技術によって家中のあらゆるモノがインターネットに繋がり、想像もつかなかったモノの使い方、知ることができなかったデータや情報の収集が可能になりました。

さらに、それをAI(人工知能)技術を用いて高度に解析し、各サービスと連携することで、利用者一人一人に最適になるようカスタマイズされた質の高いサービスを受けることができるようになりつつあるのです。

 

高齢者向けスマートホームとは

高齢者向けスマートホームを大別すると、スマートデバイスを設置するなどして高齢者を離れた場所から見守るタイプと、高齢者が住む家自体がスマート化してさまざまなサービスを直接提供してくれるタイプに分かれます。

*離れた場所から見守るタイプのスマートホーム
例えばイサナドットネット株式会社が開発した「みまもチャット」などが良い例です。

スマートメーターなどスマートハウスの住設機器から「電気使用」「水道使用」「ドアや窓の施錠状況」などの情報を取得、スマホから「位置情報」を取得、そしてそれを子世帯に通知するアプリです。

今どこにいるのか、水道や電気は使われているか、玄関が施錠されたまま・あるいは解錠されたままになっていないかなど、高齢者の生活状況をリアルタイムで確認することができます。

利用する期間が長くなればなるほど、傾向が把握できるようになりますので、異変にいち早く気づける可能性が大きくなります。

@niftyの「おへや+」なども見守りのために開発されたデバイスです。

特にここ数年、夏場に高齢者が熱中症によって搬送されたというニュースを頻繁に耳にするようになりました。

自分では気づかないうちに脱水症状を起こしたり、熱中症にかかったりするケースが非常に増えているといいます。最悪の場合、命を落としてしまうケースもあり、そうなってからでは後悔してもし切れません。

このおへや+は室内の温度や湿度を計測してスマホに通知してくれますので、離れた場所にいても「両親がいる部屋の熱中症の危険が高い」などと気づくことができます。

さらに、遠隔操作でエアコンをオン・オフにすることもできますので、もしエアコンが動いていないと分かれば、さりげなくオンにしてあげて室内空間を快適にし、熱中症などのリスクから守ってあげることもできます。

*サービスを直接提供するタイプのスマートホーム
横浜市、株式会社NTTドコモ、and factory株式会社が共同で行っている「未来の家プロジェクト」などは高齢者向けスマートホームの最たる例です。

IoTデバイスやセンサーを室内の各所に設置して、居住者のリラックス度、呼吸、血圧、体温、活動量、体重の推移、カロリー消費量、食事の栄養バランス、ドアの開閉、室内環境など様々なデータを収集し蓄積します。

それらのビッグデータを、AI技術を用いて高度に解析し、生活状態を居住者に「見える化」して知らせることで、自分の健康状態に気づかせると共に、快適な室内環境を創り出してくれます。

このほか高齢者向けスマートホームとして重要な「医療」との結びつきを強化したシステムが、株式会社オプティムが実証実験を行っている「在宅医療あんしんパック」です。

自宅にAIカメラ(映像は原則としてAIしか見ることができない仕様)を設置し、取得した映像をAIが解析、転倒や衝突、あるいは長時間不在などの異変を検出すると、医療機関や家族に通知される仕組みになっています。

ここで家族が了承すれば、医療機関はカメラの映像を確認することができ、何が起こっているのか、離れた場所からでもチェックすることができるようになる、というものです。

医療機関と繋がっているタブレットを自宅に置いておくことで、必要に応じて医療機関側がタブレットを起動して声をかけたり様子を伺ったりする機能や、スマートウォッチに搭載されているナースコールを押すことでタブレットが強制的に立ち上がる機能なども含まれています。

 

各サービスが連携することでより高度な高齢者向けスマートホームが完成する

今回ご紹介した「離れた場所から見守るタイプ」のスマートホームと、「サービスを直接提供するタイプ」のスマートホーム、それぞれの長所が連携し合うことができれば、より高度な高齢者向けスマートホームが完成します。

国や各企業が技術や情報の共有をさらに強化することで、高齢者向けスマートホームが、高齢者数の増加に伴う施設不足や社会保障費の増大、人口の減少に伴う医療従事者や生産人口の減少といった問題解決の救世主となることを期待せずにはいられません。

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