スマートウォッチには便利な機能が備わっており、普段の生活の様々なシーンで広く活用されています。
ただし、一般的な腕時計と比較してバッテリーを多く消費するため、充電をさせる頻度は高くなります。充電作業は煩わしいものですが、メーカーによってはソーラー充電に対応しているスマートウォッチも存在します。
では、ソーラー対応のスマートウォッチとは、どのような機能を有しているのでしょうか。ソーラー充電に対応したスマートウォッチの選び方や注意点について解説します。
スマートウォッチはソーラー充電が可能?
スマートウォッチは、最新のテクノロジーを兼ね備えた腕時計として広く愛用されています。では改めて、スマートウォッチとは一体どのような機能を持つアイテムなのでしょうか。ここでは、スマートウォッチの基本や充電方式について解説します。
スマートウォッチとは
スマートウォッチとは、スマートフォンなどと連携させて使用できる、腕時計型のウェアラブルデバイス(手首や体に身につけられるIoT機器)です。AppleWatchのセルラーモデル(Wi-Fiがない状態でも通信が可能な機器のこと)のように、スマートウォッチ単体でウェブ通信ができるデバイスもあるのが特徴です。
スマートウォッチは、時間を確認するだけの単なる腕時計の範疇を超え、腕に装着できるスマートフォンといっても過言ではありません。スマートウォッチでは、接続したスマートフォンに届いた情報を通知させたり、一部機能をリモートコントロールで操作したりすることが可能です。
ほかにも、スマートウォッチは以下のような機能が備わっています。
- ヘルスケア(心拍数などの確認)
- 電子マネーによる支払い
- 写真撮影(コントローラー機能)
- 運動の測定(歩数や消費カロリー計算)
- タスクやスケジュール管理
- 現在地確認
価格帯は、使用できる機能によって数千円から数万円まで幅広いことも特徴です。
スマートウォッチの充電方式は?
スマートウォッチはリチウムイオンバッテリーを電源としており、主な充電方式としては、USBケーブルでコンセントなどと接続したものです。通常の腕時計のように、ボタン電池などで駆動するスマートウォッチはありません。これは、スマートウォッチは通常の腕時計以上に消費電力が大きく、電池の場合は頻繁に交換しなければならないためです。
また、AppleWatchなど一部のスマートウォッチではQi充電(置いたり近づけたりするだけで、充電ができる)に対応しており、容易に充電ができる場合があります。
スマートウォッチはソーラー充電が可能?
ソーラー充電が可能なスマートウォッチも、一部メーカーで存在します。主にソーラー充電が可能なスマートウォッチは、2022年12月時点で以下の製品が挙げられます。
- カシオ:G-SHOCKG-SQUADGBD-H1000
- GARMIN:EnduroSteel
- GARMIN:tactix7ProSapphireDualPower
- GARMIN:Instinct2DualPower
- シチズン:Eco-DriveRiiiver
いずれのモデルも、通常のUSBケーブルで接続する方式と併用して、文字盤面をソーラーパネルにしたソーラー充電が可能です。
ソーラー充電ができるスマートウォッチの代表的なモデルとして、カシオのG-SHOCKG-SQUADGBD-H1000があります。G-SHOCKといえば、衝撃に強く防水性能も兼ね備えた頑丈な時計です。
G-SHOCKのスマートウォッチ版であるGBD-H1000でも、G-SHOCKならではの特性はそのままにソーラー充電にも対応しています。他にも、メーカーとしてGARMINがソーラー充電対応モデルを多くリリースしています。
ソーラー充電が可能なスマートウォッチの注意点
ソーラー充電が可能なスマートウォッチは、毎回充電するためにケーブルで接続したり充電器に設置したりする必要がありません。ただし、ソーラー充電ができるスマートウォッチにも以下のような注意点があります。
- 光を浴びる必要がある
- 冬場などは日照時間が短く充電が追い付かない
- メンテナンスや修理が大変
各デメリットについて、詳しく解説します。
光を浴びる必要がある
ソーラー充電の場合、主に表示面などに太陽光を当てると、内蔵された太陽電池内の半導体にプラスとマイナスの電子が発生し、これが電力となります。電力は二次電池に蓄電されて、スマートウォッチを駆動させるために使用されます。
以上のように、大前提として太陽光が当たらない限りは、ソーラー充電ができません。蛍光灯などの光でも充電できる場合がありますが、十分な充電量を確保できない場合が大半です。
また、使用しながら充電したい場合、常に太陽光を浴びるために服などに覆われないように注意しなければなりません。ビジネスなどのシーンでは、通知などが表示されても相手に見られないように服で隠したい場合もありますが、その場合にはソーラー充電ができません。
冬場などは日照時間が短く充電が追い付かない
ソーラー充電式のスマートウォッチの場合、夏場などは晴れる日が多く、強い太陽光で十分充電ができます。一方で、冬場は日照時間が短くなるため、充電が追い付かないケースもあります。
ケーブルで接続したり充電器に設置したりすれば充電できますが、ソーラー充電のメリットが失われてしまいます。
メンテナンスや修理が大変
ソーラー充電の場合、もし内部の半導体などが故障した場合、基本的に自分で修理はできません。そのため、メーカーや業者に修理依頼する必要があり、その分だけ費用が掛かります。
修理費用はメーカーによって異なるため、購入前に確認しておくとよいでしょう。
自分に合ったスマートウォッチの選び方
ソーラー充電ができるスマートウォッチは、とても便利なアイテムでありうまく使いこなせばさまざまなシーンで活用できます。しかし、すべての人がソーラー充電式のスマートウォッチの恩恵を受けられるわけではありません。
中には、ソーラー式のスマートウォッチが向いていない人もいるのです。ここでは、自分に合ったスマートウォッチの選び方を紹介します。
ソーラー充電が必要かどうかの判断基準
自分に合ったスマートウォッチを選ぶ際に、大前提としてソーラー充電機能が必要かどうかを判断してください。たとえば、使用頻度がとても低い人の場合、あえてソーラー充電に対応している必要はありません。
ソーラー充電が必要となるシーンとしては、身に付けながら常に充電が必要になるケースや、充電時に毎回ケーブルを接続するのが煩わしいなどのケースが挙げられます。もし、上記のような問題点を抱えてない場合は、あえてソーラー充電に対応したスマートウォッチを選択肢に入れる必要はありません。
デザインや重量
ソーラー充電に対応したスマートウォッチは、スマートウォッチ全体の数から比較すると割合的に決して多くありません。
GARMINのように、多くのモデルがソーラー充電に対応しているケースがある一方、まだ未対応なメーカーが多いのも事実です。そのため、選択肢が少なく希望するデザインのモデルが見つからない可能性があります。
また、デザインと同時に確認したいのが重量です。ソーラー充電式の場合、通常のバッテリーモデルよりも若干重量が重い場合があります。わずか数グラムの違いでも、毎日身に付けていると大きな違いに感じる可能性もあるため、重量はよく確認する必要があります。
ほかにも、本体サイズも付け心地に大きく影響するため、可能な限り試着したうえで選定するのがよいでしょう。
付属機能
スマートウォッチでは、ただ時間を確認するだけでなく付属機能を期待して利用する人が大半です。そのため、使いたい機能が搭載されており、かつソーラー充電できるスマートウォッチを選ぶ必要があります。
もし、ソーラー充電に対応したスマートウォッチであっても、使いたい機能が搭載されていなければ候補から除外する必要があるでしょう。