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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2020.11.12
2021.01.05

【インタビュー】『SpaceCore』で入居者への満足度向上と業務効率化が図れた

アクセルラボ(東京・渋谷区)の『SpaceCore』は、住まいのスマートホーム化と賃貸管理業務を効率化するプラットフォームだ。

賃貸住宅業界にとって、入居者への付加価値をいかにして提供できるかは、人口減少や家余りの時代においては喫緊の課題となっている。あわせて、働き手が減少し人手不足が顕著になりつつあるため、業務の効率化にも頭を悩ませている経営者は多い。

今回は、『SpaceCore』スマートホーム化と業務効率化、どちらの機能も活用している企業に、具体的な効果や活用方法について聞いた。

記事ライター:iedge編集部

 

シーラは、ワンルームマンションの開発や分譲販売を行う不動産デベロッパー

シーラ(東京・渋谷区)は、ワンルームマンションの開発や分譲販売を行う不動産デベロッパーだ。

関東の好立地に供給されるワンルームマンションは、ハイグレードな品質でありながら家賃は適正価格で、入居者が決まりやすい。そのため、堅実な不動産投資物件として注目が集まっており、業績は右肩上がりだ。

また、販売後の物件管理や入居者対応までもワンストップで提供している部分も同社の強みとなっている。2020年9月時点で2,600戸を超える物件の管理業務は、同社・アセットマネジメント事業部のスタッフ、わずか10人で行われている。

「アセットマネジメント事業部では、購入いただいたあとの入居者の募集を開始やその後の建物管理、設備の故障があれば修繕の手配、契約更新があれば手続き、解約なら解約手続き、いただいた家賃の送金など、賃貸管理全般を行っています」と語るのは、アセットマネジメント事業部・岡部一行次長だ。

業務量が多く煩雑になりがちな賃貸管理業務、そんな同社が2019年から導入したのが『SpaceCore』だった。

実際にどのような効果が現れているのか、岡部次長に話を聞いた。

『SpaceCore』を導入して・・・効果はあったのか

―シーラでは『SpaceCore』をどのように活用しているのでしょうか。

不動産オーナーや入居者とのやりとりやコミュニケーションを円滑に行うリレーション機能と、物件にIoT機器を導入して入居者がアプリで操作するスマートホーム機能を導入しています。

2019年から、自社で開発したマンションにはアプリとIoT機器を必ず導入しており、2020年10月現在で約10棟・約300戸に設置されています。

特に「スマートホーム機能」は、賃貸入居者にとっては便利な付加価値として、物件を購入するオーナーには販売時の訴求ポイントとして、ひとつのパッケージになっています。

―『SpaceCore』は、1つのアプリで全てのIoT機器の操作ができますね。IoT機器が入っている物件と入っていない物件では、何か違いはあるのでしょうか。

IoT機器だけではなく、間取りの工夫や様々な要因が複合的に合わさった結果ですが、周辺の相場と比べて、家賃が数千円上昇しています。

やはり、IoT機器を便利だと感じて、実際に活用いただいている入居者が多いですね。

照明・エアコンのコントロールが初期の状態からアプリで操作可能になっており、テレビやその他の赤外線機器に関しては入居者自身が設定してコントロールできるようになっています。

エアコン操作を一番使われているようですね。真夏や真冬に、帰宅する前に起動させておくいことは非常に便利ですから。

―管理業務を効率化するリレーション機能では効果がありましたか。

会社全体で「電話を減らそう」という動きがあります。

特に、賃貸管理業務は電話の応対に結構な時間を取られています。入居者からの電話は、少ないときでも1日10件以上かかってきますし、設備の故障や更新・契約に関する内容などで、いずれも10秒・20秒で終わる電話ではありません。

こういった電話対応が業務の妨げになっている部分もあり過大視されていました。そういったなかで、『SpaceCore』のリレーション機能は、電話ではなくチャットでコミュニケーションできるため、電話削減や業務の効率化に繋がっていますね。

―管理業務の中で、それほどチャットは便利なのでしょうか。

実際に使って良いと感じたのは、クレームであっても落ち着いた状態でやりとりできることです。タイミングを見ながら打ち返すことができるので、一旦問い合わせの内容や資料を調べることができる、電話なら応答しながら片手で調べなくてはいけないので、非常に手間がかかっていました。

ただし、電話ならすぐに説明できることでも、チャットは何回かやりとりをして説明しなければいけないといった手間もありますね。

入居者が気軽に問い合わせできる環境が、空室リスクを下げる

―リレーション機能を活用することで、その他にも効果が現れているのでしょうか。

入居者が、管理会社へ気軽に問い合わせができる環境が構築できたと感じています。

例えば、管理会社に何も言ってこない入居者は、本当は不満があってもそれを伝えず、退去してしまいます。それが、『SpaceCore』によって、気軽に問い合わせできるようになることで不満が解消でき、空室の抑止などにも繋がっているのではないかと感じています。

より管理会社を近くに感じてもらっているかもしれません。心理的な壁は電話よりもチャットの方が気軽ですから。

―アクセルラボへの要望はありますか。

随時要望を投げかけて改善していただいています。

オーナー向けの機能として収支の明細を見れるようにしてほしい、物件管理システムと連動して物件情報を見られるようにしてほしいといったこと、素人ながら「時間がかかるんだろうな」という改善点であっても、きちんと対応いただいていますね。

―不動産業界はIT化が遅れていると言われていますね。
まだまだ、古い部分があると感じることはたくさんありますね。未だにFAXを使っている会社も多いですから。

ただ、当社はITや技術の活用には前向きに取り組んでいます。『SpaceCore』のようなサービスの活用やペーパーレスといったことにも意識しています。

法律などでまだまだ紙が必須になっている契約もありますが、契約更新の手続きなど、紙が不要なモノに関しては電子契約サービスなどを活用しています。

いきなり大きく変わることは難しいかもしれませんが、少しずつIT化を始めています。

―最後に、日々の業務のなかで心がけていること、大切に感じていることはありますか。

常にオーナー・入居者が第一だということを念頭に置いています。

賃貸管理の仕事は、業務が煩雑だったり、入居者やオーナーと連絡を取るときは何かトラブルになっていることが多いです。しかし、そういった業務もオーナーや入居者に「ありがとう」と言ってもらえることが、最終的なゴールだと考えることが重要です。

そのためには、無駄な業務や作業を少しでも減らして、より価値のある業務に時間を充てなければなりません。そのためにも『SpaceCore』の活用などは大切だと感じています。

スタッフ全員が「ありがとう」と言ってもらえるゴールへ目指して行けるような部署、会社になっていけたら良いと考えています。

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