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2023.12.06
2023.12.06

掃除機とモップの融合体!? Roborock Dyad Pro

記事ライター:iedge編集部

ロボット掃除機派VS掃除機派

前回はBeijing Roborock Technology Co., Ltd(以下 ロボロック社)のロボット掃除機S8 Pro Ultraの良さについて語った私であるが、実は私のパートナーはロボット掃除機が嫌いなタイプの人間だ。こう書くと語弊があるが、ようは自分で掃除をすることが大好きなタイプの人間なのだ。

 私にはよくわからない感情だが、家のスマート化で強引な進め方はNGだ。家族のライフスタイルにフィットした製品を適切に選ばなければいけない。幸いなことに、今暮らしている家はメゾネットタイプの物件なので、1階の掃除はS8 Pro Ultraの自動掃除に任せ、2階用に掃除機を購入することにした。

Dyad Pro。それはロボット掃除機の技術が搭載されたハイブリット掃除機

 販売員の「ロボット掃除機の技術が使われた掃除機なんですよ」の言葉に心を奪われた私は、よく詳細がわからないまま Dyad Proを購入してしまった。「もっと安い掃除機で良かったのに」というパートナーの視線は今でも忘れられない。

掃除機の箱にしてはわりと大きく、それなりの重量があった。カタログを見ると、本体重量4.8kg、充電ドック重量が1.3kgとのこと。合計6.1kgはそこそこ重い。購入してから気がついたが、約5キロの掃除機を持って掃除するという字面にはなかなかインパクトがある。今まで1~3kgの掃除機しか使ってこなかったので、私もパートナーも自分たちは間違った買い物をしたのではないか、といったような気分になっていた。

何はともあれ、本体を開封してみよう。ダンボール製の外箱を開けて中身を取り出して並べてみた。掃除機本体と取っ手部分は写真でもよくわかるだろう。2つの黒いパーツは充電ドックであり、これを組み立てる必要がある。細長いダンボールは掃除用の道具が入っているが、すぐすぐ使うこともないと思い開封しなかった。

また、本体には組み立てガイドも同封されていた。

箱にどのような順序で入れられているのかまで分かるのは大助かりだ。この手順書に従って本体を組み立ててセッティングしていく。

 

 セッティング後の様子。サイズ感は大きいがこれまで使っていたコードレス掃除機とドックの面積自体は変わりなく、そこまで部屋が狭くなるわけでもない。

 このDyad Proもアプリ連携しているようで、早速ペアリングを進めた。アプリ自体はロボロック社製の別製品と共通である。

ペアリングを終えるとすぐにファームウェア更新の案内が出た。人によっては煩わしさを覚えるかもしれないが、購入後もアップデートが走るのはユーザーにとって基本的に良いことである。ユーザーからのフィードバックを受けて、アップデートで対応できる範囲(ハード自体に依存しない問題)で問題が解決され、より使い勝手が良くなっていくことは喜ばしい。

 さて、気になるアプリ画面であるが、その機能はあくまでDyad Pro本体の設定がメインとなる。それもそのはずで、ロボット掃除機と違い人間自らが掃除をする関係上、ロボット掃除機にあるようなマッピング等は不要だ。

 Dyad Proの設定では、水拭き時の水量や吸引力、ローラーの回転速度が設定できる。一度使ってみないと勝手もわからないだろうから、まずは何も設定を変えずに使ってみることにした。また、上の画像にあるように掃除後の自動クリーン機能の細かい設定も行える。ここから水拭き部分のローラー洗浄の強さや、洗浄後のローラー乾燥機能の強度を設定できる。

想像以上に軽さを感じる使い心地

細かい説明はこれくらいにして、早速Dyad Proを使用してみた。

 まずは使用するにあたり、本体の水タンクに給水する必要がある。

 Dyad Proには取外し可能なタンクが2つあるのだが、上の写真の左側にある小さい方のタンクが水タンクだ。これを取り外し、キッチンでも洗面台でも、水が出る場所で給水する。右側の大きなタンクは排水とゴミを貯めるタンクになっている。こちらも取り外して任意の場所で捨てることができる。ただ排水時に集めたゴミも一緒に流れることが多いため、キッチンなど、ゴミ受けがついている場所に流すことをオススメする。

 給水をしたらいよいよ稼働開始だ。本体をドックから外し、持ち手部分にある電源ボタンをONにする。Dyad Proは電源やモード変更など、本体の操作に必要なボタンが全て持ち手に集約されており、普通に掃除するだけならばアプリを使用することもほぼない。IoTでありながら、今までの掃除機と同じ使い勝手で使える点は非常に良い。私のパートナーのようにスマート家電の類が苦手な人でも抵抗なく使えるだろう。

 電源をつけると本体の上部に電池残量が表示される。突然電源が切れて困ることもなさそうだ。また、この電池残量の上にある緑色のゲージは床面の汚れセンサーとなっており、床の汚さに応じて赤色に変わる。

試しに床を掃除してみると、若干ゲージが赤くなった。見た目は綺麗なのだが、このようにわかりやすく示されると日々の掃除で至らない点がわかっておもしろい。このあたりはまさにロボット掃除機さながらで、床面の情報を正確に取得しながら、ユーザーの掃除をアシストしてくれるところに利便性を感じる。

そして何より驚くのが、掃除をする際の本体の軽さだ。5kgもあるので相当な負担を想定したが、ユーザーの腕の動きにあわせてローラーがアシストするため、非常に軽い負荷で掃除機を動かすことができる。感覚としては犬の散歩に近く、まったくこちらが力を加える必要がない。

水拭き機能により、掃除機をかけた後の床が若干水で濡れる。雑巾等で水拭きをした後の床に近く、少し時間が経てばすぐに乾く。

ここまでは動いている状態のDyad Proについて紹介してきたが、実はこの掃除機には固定機能が存在する。

本体のヘッド部分にロック機構が備わっており、首の部分を垂直にすることでその場に直立して固定することができる。掃除中に掃除機から手を離したい時に、場所を選ばずに置けるのは便利だ。これまで同じようなシチュエーションで、必死に壁に立てかけていた自分が馬鹿らしくなる。

 

掃除の終了後、Dyad Proをドックに戻すと回転モップのメンテナンスが開始される。

水拭きで汚れのついたモップを自動洗浄してくれるので、本体を綺麗にするためになんらかの作業をする必要がない点は良心的な設計だと感じた。水で濡れたモップ部分を自分で掃除することを想像するだけでやる気のなくなる私のようなユーザーには最適だ。

また、水で濡れた掃除道具を見ると小中学校の掃除の際に嗅いだカビくさい雑巾の臭いを思い出しそうになるが、Dyad Proにはなんとモップの乾燥機能もついている。湿度の高い日本でも、Dyad Proであればモップ部分が嫌な臭いを発することもないだろう。

ただし、これら掃除後の後処理はそこそこ大きな音がするため、夜間の使用は控えたほうが良さそうだ。このあたりの設定もアプリから行えるため、自分の住環境にあわせて最適な設定を行うことを勧めたい。

床にこぼした水は吸えるのか?

Dyad Proのモードのひとつに「吸水モード」が存在する。文字通り、床にこぼした水分を吸い取る機能だと思うのだが、いったいどれほどの水が吸えるのだろうか。

気になってしょうがなかったので、コップに入れた水を意図的に床にこぼした。本当は色付きの液体が良いのだろうが、テストのために新品を汚すのもちょっと嫌だったため、水で勘弁してほしい。

水の上を通るようにDyad Proを往復すると、すぐに水は吸い取られてしまった。大人だけで暮らしている家庭では液体を床にこぼすこともそんなにないだろうが、子育てをしている家庭ではそのようなアクシデントも日常茶飯事ではないだろうか。Dyad Proはそんな場面でも活用できそうだ。あるときは掃除機+水拭きモップとして、また別の時は床の吸い取りマシンとして、二刀流の使い方ができるハイブリット掃除機だ。

まとめ

「水拭きができる掃除機」という概念自体が、おそらく現代の日本人にとっては馴染みがなく、理解しづらいものだろう。だが、最新のテクノロジーをベースにして、床を綺麗にするという目的に対して様々な方向からアプローチをするハイテク掃除機だと思えばわかりやすい。吸い取りと水拭きという2つの方法から、自宅の床を清潔に保ってくれるのだ。まさにProの名前にふさわしい1台、それがRoborock Dyad Proだ。

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