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2024.04.04
2024.04.04

骨伝導イヤホンとは?普通のイヤホンとの違いやメリット、デメリットを解説

記事ライター:iedge編集部

音が聞こえる仕組み

骨伝導イヤホンについて知るには、音が聞こえる仕組みを理解しておく必要があります。

音の正体

音の正体は空気の振動です。また、人間は耳の奥にある蝸牛という渦巻き状の組織で音を感じ取ることができます。蝸牛に空気の振動が伝わることで、音として認識する仕組みです。さらに蝸牛で感じ取った音が聴神経を通じて脳に伝達されます。

鼓膜から音が伝わる

蝸牛の少し手前の方に鼓膜があります。普段聞こえる音のほとんどは、耳から入り鼓膜を介して蝸牛に届けられています。そのため、耳を塞ぐと、鼓膜に音が届きにくくなり、音が聞こえづらくなるでしょう。逆に耳の穴の付近で音を出すと、鼓膜にすぐ音が届くため、非常によく音が聞こえます。

耳周辺の骨から音が伝わる

音が聞こえるためには蝸牛に空気の振動が伝わりさえすればいいため、必ずしも鼓膜を介する必要はありません。耳周辺の骨に振動が加わった場合にも、蝸牛にその振動が届いて音として認識されます。これが骨伝導と呼ばれている音の伝わり方です。
自分がしゃべっている声が聞こえるのは、骨伝導の仕組みで蝸牛に音が伝わっているためです。

通常のイヤホンと骨伝導イヤホンの違い

通常のイヤホンは、耳の穴に装着しているため、鼓膜を介して音を伝えています。これに対して、骨伝導イヤホンは耳周辺の骨を介して音を伝える仕組みです。耳を塞がず、耳周辺の骨に当たるようにして装着します。骨伝導イヤホンを使用しているときは、指や耳栓などで耳の穴を塞いでも音が聞こえます。
また、骨伝導イヤホンは全体的に見て、通常のイヤホンよりも価格がやや高めです。通常のイヤホンの方が価格の差や音質の差が大きい傾向にあります。

骨伝導イヤホンのメリット

骨伝導イヤホンには次のようなメリットがあります。

耳や鼓膜に負担がかかりにくい

通常のイヤホンは装着時に耳を塞ぐため、耳や鼓膜に負担がかかりやすいですが、骨伝導イヤホンなら負担がかかりにくいのがメリットです。耳付近の骨に当てるだけであるため、圧迫感がなく快適に装着できます。

装着中でも周辺の音が聞こえる

骨伝導イヤホンは耳を塞がないため、使用中は周囲の音とイヤホンの音の両方が聞こえます。通常のイヤホンだと、装着していると周囲の音が聞こえず困ることもありますが、骨伝導イヤホンならそのようなことはありません。

長時間の使用に向いている

通常のイヤホンだと、長時間使用すると鼓膜を痛めてしまうこともあるでしょう。その点、骨伝導イヤホンなら鼓膜に負担がかかりにくく痛めにくいのがメリットです。大音量で音楽を聞いたり動画鑑賞をしたりする用途に向いているでしょう。

骨伝導イヤホンのデメリット

骨伝導イヤホンを使用する際には、次のようなデメリットも認識しておきましょう。

音質重視の用途には向かない可能性がある

骨伝導イヤホンは、同価格帯の通常のイヤホンと比べると音質があまり良くない場合もあります。特に重低音などに関しては、鼓膜を介さないという性質上、再現性があまり期待できません。音質にこだわる場合には、通常のイヤホンの方が向いているでしょう。

音漏れすることもある

通常のイヤホンだと、装着中は音が出る部分は耳の穴に入っている状態です。これに対して、骨伝導イヤホンだと、装着中も音が出る部分が外部に露出しています。そのため、通常のイヤホンと比べると音漏れしやすいのがデメリットです。
公共の場所で音量を上げて使用すると音漏れして、周りの人に聞こえてしまう可能性があります。ただ、音量をあまり上げていなければ、気にするほどではありません。

骨伝導イヤホンが役立つシーン

次のようなシーンでイヤホンを使用する際に骨伝導イヤホンが役立ちます。

運動しながらの音楽鑑賞

屋外でランニングやウォーキングなどの運動をする際に、音楽を聴きたい人も多いでしょう。しかし、通常のイヤホンを使用すると、周囲の音が聞こえづらくなってしまい、交通事故のリスクが高まります。
これに対して、骨伝導イヤホンなら、周りの音が聞こえるので便利です。ランニングやウォーキングしながら使用しても安全を確保できます。

周囲の人とコミュニケーションを取れるようにしたいとき

自宅にいるときには、通常のイヤホンを使用していると、家族に話しかけられたときになかなか気がつきません。一人暮らしの人でも、人が訪ねてきたときに、気づかない可能性があります。
その点、骨伝導イヤホンなら通常のイヤホンと違って、声をかけられてもすぐに気づけます。イヤホンを付けたまま人と会話もできるため便利です。

在宅でのオンラインミーティング

オンラインミーティングをする際には、ヘッドセットマイクなどを使用するでしょう。骨伝導イヤホンでも、マイク付きのものがあり、ヘッドセットマイクと同じようにして使用できます。
周りの音が聞こえるため、相手と対面しているときと同じ感覚で会話できて便利です。家族の様子が分かり、人が訪ねてきたときなどにもすぐに気づけます。

骨伝導イヤホンの選び方

骨伝導イヤホンを購入する際には、次のようなポイントをチェックして選びましょう。

接続方法

骨伝導イヤホンは有線接続のものと、Bluetooth接続のものがあります。特にこだわりがなければBluetooth接続がおすすめです。有線接続だと充電の必要がないものの、動きながら使用する場合にはケーブルが邪魔に感じられることもあります。Bluetooth接続ならケーブルがないため、運動中などでも使用しやすいです。
また、Bluetooth接続の場合には、左右が一体化しているタイプのものと独立しているタイプのものがあります。帽子をかぶりながら使用したり、寝そべりながら使用したりするのであれば、左右独立しているタイプの方が使いやすいです。

価格帯

骨伝導イヤホンは安価なものなら2,000円程度からあり、高価なものだと数万円程度のものもあります。あまり安価なものだと、音質が良くなかったり耐久性が弱かったりする可能性があるため注意が必要です。
初めて骨伝導イヤホンを購入するなら、5,000円前後のものを選ぶのが無難でしょう。

マイクの有無

オンラインミーティングなどで使う予定なら、マイクの有無を確認しておきましょう。左右一体化しているタイプの骨伝導イヤホンだと、マイク付きのものが多いです。
音楽鑑賞や動画鑑賞のみで使用する予定なら、マイクが付いていない骨伝導イヤホンでも問題ありません。

装着しやすいかどうか

骨伝導イヤホンは、通常のイヤホンとは装着感が異なります。製品によっても異なるため、違和感を覚えることもあるかもしれません。できれば購入前に実際に装着してみるのが望ましいです。
ネット通販だと実際に装着してみるのは難しいですが、家電量販店などでは装着できる場合もあります。

まとめ

骨伝導イヤホンは、耳周辺の骨に当てて使用するタイプのイヤホンです。通常のイヤホンと違って、鼓膜を介さず耳周辺の骨を介して蝸牛に音の振動を伝えます。耳を塞がずに使用できるため、装着中でも周囲の音が聞こえやすいのがメリットです。装着中でも周囲の様子がよく分かり、屋外で運動しながら使用したり、人と会話をしながら使用したりできます。通常のイヤホンと比べて便利なため、興味がある人は一度使ってみるのがおすすめです。

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