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ブラウザ経由であらゆるIoTデバイスを操作できる「WebThings」が実現する未来とは?

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Mozillaが推進しているIoTガジェット(デバイス)を制御・管理するためのオープンプラットフォーム「WebThings」を知っているだろうか?
まだ開発・研究段階の技術で一般には使えないので馴染みは薄いと思うが、実はこれ、私達をとりまくIoTガジェットとの付き合い方を根本から変えてくれるかも知れない大きな取り組みなのである。

この記事では、現時点で分かっている情報と、そこから垣間見える未来について解説しよう。

すべてのIoTデバイスをブラウザで管理

WebThingsが目指しているのは「あらゆるIoTデバイスの一括管理」だ。
私もたびたび、メーカーや製品ごとに管理アプリが存在している煩わしさを書いてきたが、それを解決しようという試みである。

上に掲載したのが、そのUIプロトタイプだ。
四角い箱が家、円で示されたのがIoTデバイスで、ブラウザ上からカーソルを使って各機器のオン・オフなどが行える。

今は家中のIoTデバイスを一括管理する仕組みは、事実上スマートスピーカーの管理アプリの中にしかない。
そして、もちろんSiriやAlexa、Google Assistantに対応したデバイスでないと管理することができなかったが、WebThingsはその垣根を取り払い、全てをブラウザ上で管理できるようにしようとしている

センサーとデバイスの連動も

また、WebThingsではIFTTTで実現しているような「条件付きの自動操作」にも対応する。

たとえば、今は「8時になったら広間の照明をつける」「気温が◯℃以上になったらクーラーをつける」というような自動操作の設定は、IoTデバイスの管理アプリから行うか、IFTTTを使うかという二択しかない。
そして、IFTTTを使う場合には、それに対応したデバイスを使う必要があったが、ここでもその垣根が取り払われようとしているわけだ。

プロトタイプUIでは、「条件」と「動作」を紐(Strings)で繋ぐことで設定できるのが見て取れる。

ブラウザ上にスマートアシスタントも

また、WebThingsではスマートアシスタントも用意されるようだ。
かつてブラウザの覇権を握ろうとしたFirefoxを知っている読者なら懐かしい気持ちになりそうなキツネのキャラクターだ。

これもブラウザ上で動作するようで、デバイスを選ばず ――PCでもタブレットでもスマートフォンでも、そしてテレビや冷蔵庫の組み込みディスプレイ上でも使えるようになるだろう。

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WebThingsがもたらす影響

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