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次の主役は5G ホームIoTと私たちの生活はどう変わる?(前編)

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CESConsumer Electronics Show)が「家電見本市」と表現されるのならば、MWCMobile World Conferenceの略なので「モバイル見本市」とでも言えるだろうか。
とにかく、今年スペインのバルセロナで開催されたMWC2019」では、続々と5G対応スマホが発表された。アメリカのVerizonは今年前半にSamsungMOTOROLA5G対応スマホを発売するらしい。
一方、日本はまだ免許の割当も未確定で、完全に蚊帳の外という状態だ。嘆かわしい。

とはいえ、私たち利用者にとって5Gは夢のある技術であることは間違いない。エンターテイメント、ホームIoT、社会インフラ、産業、流通の各分野にどのような変化が訪れるのか、予想してみよう。

「高速大容量・多接続・低遅延」の5G

過去の記事でも書いたように、5Gのウリは「高速大容量・多接続・低遅延」である。
3Gから4GLTE)に進化したときと同じように高速になるのはもちろん、多くの機器を同時接続しても安定し、通信の遅延が非常に小さいのが特徴だ。

この特徴を踏まえて、生活にどのような変化が訪れるのかを考えよう。

エンターテイメント分野:経験したことのない「生放送」

通信各社が研究を進めているのが、5Gを利用した映像の伝送だ。

ご存知の通り、地上波では4Kの映像を伝送することができない。技術上はできても、4Kへの切り替えをするとなればアナログから地デジのときのように機器の更新が必要となり、緊急時の情報取得手段として維持することを考えると現実的ではない。そのため、4K8Kは衛星を経由して伝送しているのだが、5Gが使えるということになれば話が変わってくる。

インターネット経由での伝送になるため、パラボラアンテナなどの大きな設備投資は不要で、いま私たちがNetflixHuluを楽しんでいるのと同じくらい手軽になると考えられているのだ。事実、Netflixでは4K作品も多く配信されている。

しかしNetflixと大きく異なるのが、5Gなら生中継が可能になるという点だ。
「低遅延」という性質を活かし、現状の地デジ放送と同程度がそれ以上に遅延の少ない生中継を実現するために実験が重ねられている。

そして、思い出してほしい。5Gの大きな特徴の1つに「多接続」がある。
これによって何が起こるか。勘の良い読者なら気づいているだろう。360°映像の生中継が可能になる

スポーツイベントやライブの会場に設置された複数のカメラ映像をソフトウェア的に統合し、VRレンズを通じてその会場に実際にいるような映像を楽しめるようになるかもしれない
まさに、経験したことのない生放送が実現しようとしている。

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有線ネットワークが無くなるかも?

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