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SamsungのSmart TVがSmartThingsと統合!テレビがハブに!

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SamsungとSmartThingsについて

韓国最大の企業かつ世界的な総合家電・電子部品メーカーでもあるSamsungは、アメリカのIoTプラットフォーム企業SmartThingsを買収し、2014年より本格的にIoT市場に参入しました。

SmartThingsは1,000種類以上のデバイスと8,000種類を超えるアプリをサポートするIoTプラットフォームで、Android端末やiOS端末でも作動するなどクオリティの高いサービスを提供しています。

近年IoT技術が急速に発展し、テレビやエアコン、照明、ガレージのシャッター、オーディオ、洗濯機、電子レンジなど、ありとあらゆる「モノ」がインターネットに接続される世の中になってきました。

しかし、現状では各デバイス同士のインターフェイス言語が統一化されておらず、これら全てを「1箇所」でコントロールするにはまだまだ技術が追いついていないのが現状です。

つまり、IoTデバイスを増やすたびに、それを制御するための別々のアプリをインストール・設定したうえで操作しなければならず、対応するデバイスで揃えるか、複数のアプリを使うか、ユーザーはそのどちらかを選択せざるを得ません。

SmartThingsはそこに目をつけ「1つのアプリ」で制御すべくホームオートメーションにおけるインターフェイスの統一化、あるいは共通化といったものを目指している企業です。

そんな中、まずAmazon EchoがSmartThingsをサポートしました。

Amazon EchoにはAI音声アシスタント機能「Alexa」が搭載されていて、Alexaを通して音声によるコマンドでSmartThingsが対応しているデバイスを制御できるようになりました。

そして2015年12月29日(韓国現地時間)、Samsungは「Smart TV」がSmartThingsの持つIoTプラットフォームをサポートすると発表したのです。

つまりこれは、テレビとIoTプラットフォームが統合されるという大きな進歩に繋がったことを意味しています。

 

Smart TVとSmartThingsの統合

Amazon Echoはスマートスピーカーと呼ばれるカテゴリのIoTデバイスですので、利用するにはもちろん本体を購入しなければなりません。

それに対してSamsungが販売しているSmart TVはその名の通りテレビです。

テレビの普及率は今さら語るまでもないと思いますので割愛しますが、ほぼどの家庭にもあり、生活の中心といっても過言ではないほど重要なデバイスです。

そのテレビとIoTプラットフォームが統合されたことによって何がどう変わるのでしょうか?

SmartThingsのアプリにSamsungと共同開発したテレビ用のインターフェイスが設置され、テレビがホームオートメーションの「ハブ」としての役割を持つようになるのです。

SmartThingsに対応しているデバイスを設置しているという前提ですが、それらのデバイスをSmart TVを介して制御できるようになります。

例えば、以下のようなことが考えられます。

 

・玄関のドアに設置した開閉を検知するセンサーがドアの開閉を検知するとSmart TVの画面上にポップアップで通知される

・1階リビングにいながらSmart TVの画面上で2階の寝室のエアコンをオンにしたりカーテンを閉めて照明をオンにしておくことができる

・インターホンが鳴ったらSmart TVの画面上に玄関のモニターが映し出され、誰が訪ねてきたのかが分かる

・赤ちゃんのベッド付近に設置したカメラで寝ている時の様子をSmart TVに映し出し、安全に眠れているかがチェックできる

・感動的な映画を観る時にその雰囲気に合うように配色された照明を設定できたり、ノリノリのライブ映像を観ている時に、音楽に合わせて照明がランダムに切り替わったりするように設定ができる

 

など、Smart TV一つであらゆる家電や電化製品、家具などの制御が可能になるという訳です。

すでにSmartThingsに対応しているデバイスは200を超えていますので、対応するデバイスを探すのに苦労するといったことはほとんどないでしょう。

Smart TVについてさらに詳しい情報は公式サイトをご確認ください。
Smart TV(英語版)

 

ゲートウェイが不要になってホームオートメーションがもっと身近に!

今回はSamsungのSmart TVとSmartThingsについてご紹介してきました。テレビがハブになるということは、これまでスマートホームを導入する際に必ずと言っていいほど必要だったゲートウェイ機器が一切不要になるということです。

テレビの普及率を考えてみても注目すべき戦略と言えますし、これによってホームオートメーションがより身近に感じられるようになるかもしれません。

SmartThingsは元々がオープンなプラットフォームとして公開され、成長を遂げてきましたので、Samsungのみならず様々なメーカーの製品をサポートしています。

そんなSmartThingsの買収、そしてこの統合によって、Samsungがスマートホーム市場の中心となっていく可能性も秘めています。

今後の動向には要注目です。