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2021.08.05
2021.08.05

空飛ぶ車、日本での開発状況と今後の展望

記事ライター:iedge編集部

人類が長年の夢にしていた、空飛ぶ車。その開発は2019年ごろから欧米や中国で始まり、実用化に向けた動きが世界で活発です。これまでの日本は、海外の新興企業に出資している企業もあるとはいえ、開発においては世界にまだまだ及ばない状況でした。しかし2020年8月、飛行実験に成功した企業が現れたことで、日本の開発も大きく進み始めたのです。 空飛ぶ車は大きく分けて2種類あり、長距離が移動できる大型と、比較的コンパクトな小型のものに分かれます。国土の広い欧米では大型の開発が盛んであり、日本を含むアジアでは小型のものに需要があります。

日本の開発状況

NHKニュース

NHKのビジネス特集にて、空飛ぶ車の飛行実験が取り上げられました。その姿は大型ドローンのようであり、前後左右に移動でき、音も比較的静かです。コクピットはシンプルで、航空機のような複雑な操縦は必要ありません。 空飛ぶ車は車2台分ほどの大きさです。2メートルほど浮上した後、時速約4キロで試験場を一周し、実験は成功。安定して飛行できることが証明されました。今後は、時速10キロで20~30分間の飛行を目指します。今回の成功は、日本における空飛ぶ車開発の記念すべき第一歩となりました。

2020年8月日本での有人飛行を成功させたSkyDrive社

今回のNHKニュースに取り上げられた車は、SkyDrive社の空飛ぶ車です。2020年8月、日本で初めて有人飛行実験を成功させました。 同社CEOによると、2023年には短距離のタクシーとして運航予定。その後も移動距離を伸ばし、一般人が乗れるよう自動運転も視野に入れています。大規模な離着陸場を必要としないコンパクトな車体が特徴で、アジアなどの狭い地域での普及を目指しています。バッテリーの開発が進み、法規制等をクリアすれば、より遠くへ飛行できるでしょう。

その他

また、日本では他にも海外製の車体を購入し、飛行実験を成功させた団体や、開発を進めている企業がいくつかあるため紹介します。 2021年6月、岡山県地元経営者らの研究会MASCが、中国イ―ハン社製の車体を3000万円で購入し、飛行実験に成功しました。瀬戸内地方の島々を飛行し、人や物資の輸送を計画しています。 そのほかにも、テトラ・アビエーション(東大支援の企業)が、一人乗りの開発を進めています。試作機をアメリカで行われる世界最大級航空機展示会に出品します。また、南相馬市と連携協定を結び、開発と人材育成を推進していく予定です。

世界では?

20年前後から、空飛ぶ車は自動運転技術とともに、世界規模で開発競争が加速しています。欧米や中国では新興企業による開発が進んでおり、実用・量産化に向けた動きもあります。すでに200~300社以上で開発されているものの、飛行に成功したのは約10社。SkyDrive社はそのうちの1社なのです。 今後も展示会・技術発表会を重ね、国を越えた資金提供や開発提携が盛んになるでしょう。

欧米

2019年アメリカのUber社により、空飛ぶ車のビジネスモデルが提示されました。それにより世界的に開発が加速することになりました。同社は2023年に空飛ぶタクシーの実用化を目指しています。 また、独ボロコプター社は2017年の時点で、空飛ぶタクシーの飛行実験を成功させており、2020年代前半には実用化を目指しています。 シリコンバレーを拠点とするスタートアップ企業NFTが、2026年に発売される車体の予約を開始しました。これにより、とうとう一般の人が車を所有できるようになりました。

中国

中国広州のイーハン社は香港のグリーンランドと共同で、観光を目的とした遊覧飛行できる空飛ぶタクシーの運用を2020年12月より開始。2人まで乗車でき、パイロットに特別な技術はいらず、CO2の排出も抑えられています。今はリゾート地上空に限られた飛行ですが、今後も各地で運用予定です。同社では生産も進んでおり、すでに量産工場の建設も計画されています。中国での法規制が明確になれば、観光目的だけでなく物流への参入も期待できます。

今後の展開、展望

官民の動向

経産省では2018年空飛ぶ車に関する官民協議会を立ち上げました。当時は技術の開発が十分に進んでおらず、具体的な内容を示せませんでした。しかし、国内外の状況を踏まえ、離島間の貨物輸送の事業化を明記するため、2023年までに新たな工程表を作成することが決まりました。 目標を設定することで、開発を推進したい考えでしょう。よって、インフラが整っていない地域での活動が実現し、医療や物流の不便を解消できます。そうすれば、都市部との格差を縮められるため、地域の過疎化をとめる1要因になるのではないでしょうか。

実用化への流れ、大阪万博

2025年に万博が決定している大阪では、新しい技術への協力が積極的に行われています。大阪のベイエリアはスーパーシティーに名乗りを上げており、空飛ぶ車の運用に協力的です。なにより、まだ人が移住していない土地は、住民の許可がいらず、様々な飛行実験に最適なのです。前述のSkyDrive社やMASCも、大阪での飛行を検討しており、空港から現地への移動手段など、移動プラス観光目的での運用が予定されています。

まとめ

日本の自動車会社は今のところ、空飛ぶ車の開発にあまり積極的ではないとされてきました。しかし、世界に誇る日本の技術力を活かさない手はありません。今後、新興企業中心に開発も進みそうですが、大企業の技術の提供があればより早く開発を進められるでしょう。よって、今後の協力体制に期待がかかっています。いちばんの課題は安全面での規定や法改正などソフト面の整備です。運用・開発がスムーズに行えるようにするため、国や自治体の協力が必要となってきます。 そう遠くない未来、空飛ぶ車がたくさんの人々の夢を運ぶことでしょう。 こちらもおすすめ https://www.iedge.tech/news/21791/

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