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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.10.30
2019.12.26

開封&設置レビュー:ついに日本発売!SONOS Beamは使い勝手のいいサイズ感

記事ライター:Yuta Tsukaoka

梱包の世界観はばっちり

Apple製品をひとつも持っていない読者はほとんどいないだろうから遠慮せずに書くが、あの「箱を開ける感動」は並大抵ではない。

化粧箱から滑らかに滑り出てくる内箱、ほのかに香る独特の芳香、そして、サイズぴったりのベッドで私に起こされるのを行儀よく待つガジェット…。

想像しただけで動悸が高まる。スティーブ・ジョブズは素晴らしい発明家であり、経営者であり、そして演出家だったのだ。「開封の儀」をスティーブ・ジョブズが演出するようになってから、多くのガジェットが梱包について繊細とも言える演出を試みてきた。

その点で、SONOS Beamは合格と言っていいだろう。

SONOS Beam化粧箱

これが化粧箱だ。日本では店頭販売はされていないが(執筆時点)、この取手を掴んで持ち帰るのは誇らしいだろう。

音声操作対応を示すアイコン

音声操作に対応していることを示すマイクのアイコン、

化粧箱の裏面

裏面にはMfi認証とWorks with Android、そしてWi-Fiを示すアイコンも描かれている。ここだけ見たらテレビ用のサウンドバーとは思えない。

内箱

そしてこれが内箱。やや無骨な印象ではあるが、空けてみると、

内箱の中にあるSONOS Beamの本体

不織布のパジャマを着て私に起こされる瞬間を待つSONOS Beamが眠っている。内箱を開けてすぐに本体と対面する演出はジョブズ流だ。

SONOSのロゴが書かれたシール

SONOSのロゴが描かれたシールを剥がせば、

SONOS Beam本体

滑らかな本体とご対面である。

十分に感動的な「開封の儀」であった。では、設置に移ろう。

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薄型テレビと合わせやすいサイズ感

 

最近の薄型テレビと合わせやすいサイズ感

サウンドバーというカテゴリの製品は、テレビが薄型化してから生まれている。なぜか。薄い筐体には十分な出力のスピーカーを配置できないからである。

スピーカーの宿命として、そのサイズと出力、そして出力と音の迫力・解像感は互いに切っても切れない関係にあるが、消費者は薄いテレビと迫力のある音を同時に求める。

物理的に不可能なその願いをかなえるのが、スピーカーだけを独立させた上に複雑な配線が不要で場所もとらない「サウンドバー」という選択肢だったわけだ。

そして最近の薄型テレビには「足が低い」という理由のよくわからないトレンドがある。下向きに設置されたスピーカーの音をテレビ台に反響させることで少しでも音の迫力を補おうとしているのかもしれない。

ま、ともかく最近のテレビは「薄く・低い」のだ。そこで問題になるのが、サウンドバー自身の「高さ」である。テレビの前に設置することになるので、製品をよく選ばないとサウンドバーが画面下部を隠してしまう。

その点、このSONOS Beamは優秀だ。

私が自宅で使っているLG製の49型テレビ(49UH6100)は、付属の足を使ってテレビ台に設置した場合、画面の下端は6センチの高さになる。かなり低いが、これが最近の薄型テレビのトレンドである。

テレビ前に設置されたSONOS Beam

SONOS Beamを設置してみるとこうだ。ちょうどぴったり。これまで何度かサウンドバーの購入を考えてきたが、「高さ」が問題で諦めてきている私としてはありがたい限りである。

 

ケーブル1本でテレビと接続できる

テレビの前においても大丈夫であることが確認できたが、配線はどうなっているのか。これは、HDMIケーブル1本と電源ケーブルの2本だけで事足りる。

SONOS Beamの本体背面

これが本体背面。左から、電源・マルチボタン・イーサネットポート(Wi-Fiに対応しているので使うことはないだろう)・HDMIポートと並んでいて、光オーディオなどのオーディオポートは用意されていない。テレビのHDMI Arkポートと本体をつないで操作する設計である。

HDMI Arkという名を聞き慣れない読者もいるだろうが、ここ5年以内に発売されたテレビであればほぼ間違いなく搭載されているし、もしなくても光オーディオからHDMIに変換するケーブルも付属している。

SONOS Beamの付属品

付属品の中央がそれだ。

もし光オーディオポートもテレビにないのであれば、ステレオミニプラグから光オーディオに変換する装置が別途必要になる。しかし、その ――おそらく10年以上は使っているテレビはもう買い替え時だとアドバイスしておきたい。

 

ただし、設置には注意が必要

ここまで褒めっぱなしのSONOS Beamであるが、問題点もある。

先ほどの写真をみて気づいた読者もいるかもしれないが、リモコン受光部を塞いでしまうのだ。

もしかすると、すべて音声操作とスマホアプリで済ませることが前提となった設計なのかもしれない。実際、私のテレビでも可能ではある。しかし、まだまだ多くの人は赤外線というオールドテクノロジーを搭載したリモコンを必要としているのも事実だ。

どのメーカーもこの点をよく理解しているので、サウンドバーの前面にリモコン受光部、背面に発光部を設置してテレビリモコンからの赤外線信号を中継する機能(IRリピーターという)を備えているが、SONOS Beamにはそれがない。

そこで我が家では、AmazonでIRリピーターを別途購入するはめになった。1,000円ほどではあるが、不要ならそれに越したことはない。

IRリピーター

 

いま考えうる最高の選択肢ではないが、十分考慮に値する

テレビ前に設置されたSONOS Beam

ここまで読んで、もしかするとSONOS Beamが欲しくなった読者もいるかもしれないので価格を教えておこう。46,800円である。私は自腹で購入し、妻に怪訝な顔をされた。

参考までに、Amazonでもっとも安価に買えるサウンドバーはこの1/10以下(執筆時点)だし、BOSEのSolo 5は32,400円(同)、日本メーカーの同等製品だと、ほとんどが半額以下(同)だ。

使い勝手などは別の記事にまとめるが、それを考慮しても今現在、SONOS Beamがサウンドバーを購入する際の「最高の選択肢」とは言い難い。

しかし、この記事では触れていないAlexa搭載の使い勝手や、SONOSの他製品と組み合わせる楽しさなどを考えれば、一考の価値はある、といったところである。

使用感レビューも近くアップ予定なので、購入を決めるのはそれからでも遅くないだろう。

(撮影:Yuta Tsukaoka)

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