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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2023.01.27
2023.01.27

「eneplat」とは|脱炭素化を見据えた住宅用蓄電システムを解説

記事ライター:iedge編集部

新たな住宅用蓄電システムであるeneplatは、太陽光で発電される電力を利用し、エネルギー自給自足を目指せるシステムです。詳しい仕組みや今後の展開について紹介いたします。

 

住宅用蓄電システムとは

 

住宅用蓄電システムは、太陽光発電で作った電力や、日中と比べて割安な夜間電力を蓄える仕組みです。電気代が割高になる時間帯の家庭電力への充当や、災害時の備えとして利用されることが多いでしょう。大量の電力を必要とする工場ではすでに利用されていますが、近年では環境保護への取り組みや、防災意識の向上に伴い一般家庭でも利用され始めています。大手メーカーも積極的に手掛けており、小型化、長寿命化などの改良がされているといえるでしょう。

V2Hとは

 

V2Hとは、ビークルトゥホーム(Vehicle to Home)といって、電気自動車に蓄電されている電気を家庭用に利用できるシステムを指します。電気自動車から電力を取り出し、家庭で使える電力に変換し、送り出す仕組みです。電気自動車に搭載されている電池に蓄えられた電力を自宅で利用できるため、災害時の停電対策として活用できると話題になりました。V2H自身に蓄電する機能はなく、電気自動車から自宅内に電気を送るための装置である点は重要といえます。

「eneplat」はPanasonicのV2H住宅用蓄電システム

eneplatはPanasonic社が開発した業界初、電気自動車と蓄電池を同時に利用できるシステムです。

従来品と比べて優れている点や、今後のアップデートについて解説します。

 

業界初の電気自動車と蓄電池の同時充放電

 

eneplatは、従来のV2Hではできなかった電気自動車と蓄電池を同時に活用できる仕組みです。充電時は、太陽光発電で作られた電気を同時に電気自動車と蓄電池に充電できます。放電時も同様に、電気自動車、蓄電池両方から同時に家庭内へ電力を送れるものです。従来の電気自動車のみ、蓄電池のみのスタイルと比べ、より多くの電力を蓄えられるといえるでしょう。これにより停電時の安定した電力利用のみならず、日常の電力自給自足を促すものとなりえます。

 

2023年夏以降、AIソーラーチャージPlusでさらに便利に

 

Panasonic社は、2023年夏をめどに新機能として「AIソーラーチャージPlus」が搭載された「AiSEG2」をバージョンアップし、eneplatと連携できるようにするとしています。

現行の「AIソーラーチャージ」と「AIソーラーチャージPlus」の違いは以下の2点です。

 

・予測手段

「AIソーラーチャージ」は天気予報をもとに発電量を予測するのに対し、「AIソーラーチャージPlus」は日射量予測に基づきます。

 

・制御方法

「AIソーラーチャージ」は停電時用に確保する電力量が固定されています。対して、「AIソーラーチャージPlus」は翌日の予測された余剰電力に応じて確保する電力量が可変です。

 

日常的な電力の自給自足と、停電時の電力確保を両立できるといえるでしょう。

「AiSEG2(アイセグ2)」とは

 

「AiSEG2(アイセグ2)」は、日常的な電力使用量や翌日の日射量予報に基づき余剰電力量を予測するシステムです。余剰電力量を予測することで、蓄電池内に確保する電力を計算し自動制御します。導入することで、発電した電力の自家消費が増え、CO2削減に貢献できるといえるでしょう。あわせて、AiSEG2は気象警報と連動可能です。停電に備えて確保する電力量を増やせるため、停電時において現状よりさらに日常に近い生活を可能にします。

将来的にはV2Hスタンドの増設も

 

eneplatで使われるV2Hスタンドは、一般的なエアコンの室外機より小さい床面積で設置可能です。電気自動車への蓄電を考慮し、屋外の駐車スペースに設置し易い構造とされています。屋外での工事のみで後から増設可能です。

「eneplat」で停電は怖くない?

 

eneplatを利用していると、例えば台風などの自然災害に際し、大雨・暴風などの警報発令時に自動的に電気自動車や蓄電池への充電が行われます。これにより従来より停電時でも安定した屋内への電力供給が可能といえるでしょう。使用可能な電力量は、例えばテレビ、証明を利用しながらIHクッキングヒーターやエアコンを利用できる電力量です。自宅に取り入れることで、自然災害時にもし停電が起きても、日常に近い生活を確保できるといえるでしょう。またAiSEG2が、電力使用量や電力残量、利用可能な残り時間が可視化します。停電が長引きそうな場合などには、節電の目安にすることもでき、不安要因を減らせるといえます。

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