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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2019.09.06
2019.12.23

【レビュー】AIアシスタントを内蔵したヘッドフォン「QC35 II」を試してみた(開封&セットアップ)

記事ライター:Yuta Tsukaoka

外の音に気を散らされることなく仕事に集中したいとき、多くのみなさんは音楽を聞きながら仕事をするのではないだろうか。私もそうだ。

なので、イヤホンやヘッドフォンにはこれまでわりと投資していて、外ではゼンハイザーのMOMENTUM True Wireless、家では同じくゼンハイザーのHD-25 IIというアナログヘッドフォンを使ってきた。

以前の記事で紹介した、MOMENTUM True Wireless

が、実はここに来て迷いが出てきている。
特に家でヘッドフォンをして仕事をしているとき、スマートスピーカーを使えないのだ。

仕事柄もあって、私の家ではほとんどの家電をスマートスピーカー経由で操作できるようになっているので「エアコンの温度を下げて」とか「デスクライト明るくして」のような音声操作のたびにヘッドフォンを外すのが面倒になってきた。

と、そこで目をつけたのが昨年BOSEから発売された「Quiet Comfort 35 II(以下、QC35 II)」。
「QC」を冠するノイズキャンセリングの王道でありながら、なんとヘッドフォンにAIアシスタントが「内蔵」されているのだという。

ちょっと、試してみよう。

さすがの高級感!

というわけで、善は急げとさっそく買ってきた。
これが化粧箱。4万円近い高級ヘッドフォンというだけあり、なかなかリッチな雰囲気だ。

化粧箱の背面には、AlexaとGoogle Assistantのロゴ。

化粧箱を開けると、そこには専用ポーチが。
ヘッドフォンとはいえ、ノイズキャンセリングとAIアシスタントを搭載しているとなれば、もはや「小さなコンピュータ」
旅行なんかでハードに持ち運ぶにはケースが必須だ。

使用開始には専用アプリが必要なので、ダウンロードしておこう。

というわけで、さっそく、

ポーチを開けてみると、

マスクメロン並に丁寧に守られた本体が登場。

本体にはいくつかボタンがあり、左にはAIアシスタントの呼び出しに使える「アクションボタン」、右には音量のオン・オフボタンと、Siriなどスマートフォン側に搭載されたAIアシスタントを呼び出したり、音楽の再生・停止、通話応答などに使える「マルチファンクションボタン」がついている。

また、右側には電源とBluetoothのペアリングに使えるスイッチがある。Bluetooth接続の状態で約20時間、有線接続で約40時間のバッテリー持続時間だ。

さらに、最近ではすっかり定番となったNFCによるペアリングにも対応している。

こちらが電源ポート。USB-Cではなく、USB Micro Bケーブルが対応。個人的には、QC35 IIのためだけにUSB Micro Bのケーブルを持ち歩くことになりそうで、ちょっと残念。

左耳側から、有線のオーディオケーブルを接続することも可能。飛行機のオーディオサービスを使うときに便利そうだ。

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AIアシスタント内蔵とは?

そもそもAIアシスタント「内蔵」ってどういうこと?

左側にあるボタンがAIアシスタントを呼び出せる「アクションボタン」

AIアシスタントを使えるイヤホンは少なくない。

はじめに紹介した、ゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless」もそうだ。右側のイヤホンをタッチすることで、接続されたスマートフォンに搭載されたAIアシスタント(AndoroidならGoogle Assistant、iPhoneならSiri)を呼び出して使うことができる。

また、iPhoneユーザーならご存知だと思うが、ほとんどのイヤホン・ヘッドフォンで「再生ボタンの長押し」をするとSiriを立ち上げることもできる。

これらはどれも「イヤホン・ヘッドフォン側からAIアシスタントの呼び出し信号を出して、スマートフォン側でAIアシスタントが起動し、命令待機状態に移る」という手順を踏んでいる。そのため、AIアシスタントの呼び出し操作をしてから3〜4秒のタイムラグで「ポポン」と立ち上げ音が鳴る

一方、Aiアシスタントを「内蔵」しているという謳い文句のQC35 IIでは「ヘッドフォン内で待機状態のAIアシスタントを直接呼び出す」という方法のため、呼び出しから反応までのタイムラグはほぼない。

簡単に図示すると、こんな感じだ(技術的に誤った記述もあるが、わかりやすさを優先した)。
つまり、QC35IIの場合はスマートフォンに搭載されたAIアシスタントの起動を待たなくてよい分、タイムラグがなくなるわけだ。

BOSEはこのテクノロジについて詳しく解説していないが、ノイズキャンセリングのために常時オンになっているヘッドフォンのマイクが常に音声を待機していて、ボタンを押されるとAIアシスタントへ指令を伝えているのだと予測できる。

この機能は、iPhone・Androidのどちらでも使えるが、SiriはQC35 II内での起動に対応していないため、iPhoneの場合でもGoogle AssistantやAlexaのほうが使いやすいという逆転現象が起こるので注意しよう。

セットアップは若干煩雑

次に、セットアップの手順を見てみよう。
ここまで書いてきたようにAIアシスタントを内蔵したヘッドフォンであるため、通常のBluetoothヘッドフォンのセットアップ手段に加えてAIアシスタント関連の設定も必要になるため、若干煩雑だ。

まず、QC35 IIとスマートフォンの接続に必要なアプリ「BOSE CONNECT」をダウンロードして立ち上げる。

QC35 IIでは位置情報を使う機能はないのだが、前に進まないのでオンにしておこう。(完全ワイヤレスイヤホンを失くしたときに探す「Find My Buds」に使う)

接続が完了すると、Google Homeアプリが入っているスマートフォンであれば自動的にQC35 IIの接続を検知し、Google Assistantの設定画面へと誘導してくれる。

QC35 IIには、スマートフォンの通知を読み上げる機能があるので「Google」アプリに通知へのアクセスを許可しておこう。

通知の読み上げをするアプリは、BOSE CONNECTの設定画面から「Googleアシスタントの設定」をタップすることで行える。
特に重要なものだけにしておかないと、せっかく集中力を高めるために買ったQC35 IIが無駄になるので注意しよう。

使い勝手のレビューは後編で

実は、この原稿を書いている時点で、QC35 IIを買ってからもう1週間以上が経過している。
その間、仕事場を中心に使っているので、後編ではその使い勝手をレビューしよう。

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